『神社の古代史』
執筆日時:
- 作者: 『歴史読本』編集部
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2014/03/04
- メディア: Kindle版
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『古代からの伝言 日本建国』 - だるろぐ を読んでわかんないところを補強できるかな、と思って Kindle で買ってみた。
目次
※は行ったことのある神社
- 第一部 神社に秘められた古代史
- 塩竈神社
- 鹿島神宮
- 氷川神社
- 熱田神宮
- 諏訪大社
- 気比神宮
- 伊勢神宮※
- 大神神社※
- 住吉大社※
- 出雲大社
- 吉備津神社
- 宇佐八幡宮
- 古代豪族を祀る20の神社
- 石上神宮と物部氏
- 宗我都比古神社と蘇我氏
- 平群坐紀氏神社と紀氏
- 高鴨神社と賀茂氏
- 穂高神社と安曇氏
- 阿蘇神社と阿蘇氏
- 雄山神社と佐伯氏
- 多神社と多氏
- 伏見稲荷神社と秦氏
- 赤城神社と毛野氏
- 宗像神社と宗像氏
- 香取神宮と香取氏
- 土師神社と土師氏
- 尾張神社と尾張氏
- 山津照神社と息長氏
- 大山祇神社と越智氏
- 和気神社と和気氏
行ったことないところばかりでワロタ……ワロタ……。石上神宮・伏見稲荷神社なんかは割とそばを通ることが多かったし、興味があればかならず行ったと思うけれど、まぁ、そうでもなけりゃ行かないわな。
内容
第一部は有名な神社の由来をなぞる感じで、第二部は古代の豪族とその氏神を祭った神社を紹介する感じ。「大山祇神社と越智氏」の関係は 『古代越智氏の研究』 - だるろぐ ですでに知っていたけれど、それと比べれば、割とさらっとした解説のように思えた(ページ数が全然違うから比べちゃダメなんだけど!)。でも、大まかに知りたいとか、知識の取っ掛かりがほしいだけならこれで十分なのかも。とくに第二部で得た知識は、次に日本神話の解説書を読んだときに役立った。
それにしても、行ったことある神社が出てるとちょっとうれしいね。住吉大社は小さいころ、毎年初詣で行ってた。あの太鼓橋のあたりまで、昔は海が来ていたんだなぁ。小学校の社会の時間で大昔の大阪の様子というのは習っていて、大阪城のある上町台地も昔は海に面していたんだっていうのは知識としては知っていたのだけれど、実感としてはわかってなかったかも。そういう発見があっただけで、だいぶ得をしたと思う。
あと「多神社と多氏」。ちょくちょく泊めさせてもらう仲の友達の家のすぐそばにあるのに、それほど由緒のある神社だとはついぞ知らなかった(多氏は太安万侶の氏族。多と太は同じ)。今度かならず行ってみようと思う。
強いて不満点をあげるとすれば、各章が異なる執筆者で担当されているため、横の繋がりにかけていたように思う。とくに古代史に対する共通の理解というのがあまり感じあられなくて、ところどころ齟齬が見られる。そこら辺は共著ならではの弱点かと思う。
ちなみに、そう遠くないうちに「大山祇神社」には行ってみるつもり。オオヤマヅミの神様は、古事記でも割と重要な神様なのですよ。