『ギリシア文明―神話から都市国家へ』
執筆日時:
- 作者: ピエールレベック,Pierre Leveque,田辺希久子
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 1993/04/20
- メディア: 単行本
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ヘロドトスの『歴史』を読む助けにと思って購入。このシリーズは図版が豊富でいいよねー。地図は2枚程度だったけど、ツボが抑えてあっていいんじゃないかなと思う。
感想がそれだけってのも寂しいので、ちょっとヘレニズムまでのギリシア世界をまとめてみた。
年代 | 西方 | ギリシア | 東方 |
BC6000年ごろ | 農耕や牧畜といった新石器時代の技術がオリエントからもたらされる | ||
BC3000年ごろ | メソポタミア文明 | ||
BC2600年ごろ | オリエントとの交流で青銅器文化を吸収(銅や錫はもっぱら輸入) | ||
BC2600年ごろ | 小アジアにトロイア文明 | ||
BC2000年ごろ | 最初のギリシア人“アカイア人”(印欧語族)が北方より南下 | ||
クレタ島でミノア文明が栄える | |||
BC1700年ごろ | 地震と火山でミノア文明が崩壊 → 再建 | ヒッタイト | |
BC16世紀 | 本土でミュケナイ文明が開花 | ||
BC15世紀 | 地震と本土ギリシア人の侵攻でミノア文明が崩壊 | ||
BC1200年中期 | トロイア戦争 | ||
BC1200年ごろ | 新しいギリシア人“ドーリア人”の南下。ミケーネ文明の崩壊 | “海の民” | |
カルタゴ建国 | 暗黒時代(鉄器の登場、シェノイキスモス“集住”によるポリス建設) | ||
BC8世紀ごろ | ローマ建国 | ホメロス『イーリアス』 | アッシリア |
ソロンの改革 | |||
BC550年 | アケメネス朝ペルシア | ||
クレイステネスの改革 | |||
BC401年 | クセノポン『アナバシス』 | クナクサの戦い | |
BC490年 | マラトンの戦い | ダレイオス | |
BC480年 | テルモピュレイの戦い(スパルタ連合 vs ペルシア) | クセルクセス | |
サラミスの海戦(アテナイ連合 vs ペルシア) | |||
デロス同盟(盟主:アテナイ) | |||
BC449年 | カリアスの和約 | (小アジア諸都市の開放) | |
デロス同盟でアテネが調子に乗る | |||
BC431年 | ペロポネソス戦争(アテナイ vs スパルタ) | (スパルタに肩入れ) | |
BC404年 | アテナイ降伏 | ||
スパルタの覇権 | (スパルタ王アゲシラオスの小アジア遠征、ペルシアおこ) | ||
(ペロポネソス同盟でのスパルタの横暴) | (スパルタ王アゲシラオスの小アジア遠征、ペルシアおこ) | ||
BC305年 | コリントス戦争(スパルタ vs アテナイ・ペルシア) | アルタクセルクセス2世 | |
BC387年 | 大王の和約 | (アテナイの回復を警戒したペルシアによる調停) | |
陸ではスパルタが優勢だが、アテナイも海戦で優位に立ち“アテナイ帝国”を回復 | |||
BC371年 | レウクトラの戦い(スパルタ vs テーバイ) | ||
テーバイの覇権 | |||
BC362年 | マンティネイアの戦い(テーバイ vs アテナイ・スパルタ) | ||
アテナイが優位に。マケドニアの勃興 | |||
BC338 | カイロネイアの戦い(マケドニア vs アテナイ・テーバイ) | ||
BC330 | アレクサンドロスの東征 | アケメネス朝の滅亡 |
東方との関係を押さえておかないと、割と分かりにくいんだねぇ。『アナバシス』の時代まではペルシア恐怖症だったのに、マラトンの戦い・サラミスの海戦で自信をつけてきて……にもかかわらず今度は内輪もめして、結局いい感じにペルシアの操り人形になっている感じある(直にチョッカイかけると火傷することを学習して、て、ペルシアがパワーバランス政策に移行したって感じ)。