羊一頭の価格は10オロボス、牛は100オロボス
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(プブリコラが定めた)執政官に対する不従順にかかわる法律も民衆的であって、有力者よりは多数者のために作られたと受け取られていた。不従順に対する罰は、牛五頭および羊二頭分の価と定められていた。ちなみに羊一頭の価格は10オロボス、牛は100オロボスであった。当時ローマ人は貨幣をあまり使わず、羊その他の家畜が彼らの財産だったのである。
そこで今に至るまで、財産のことをペクリウムと言っているが、これは家畜を意味するぺクスから作られた語である。
プルタルコス『英雄伝』 プブリコラ
1タラントン=60ムナ=6000ドラグマ=36000オロボス。三段櫂船の漕ぎ手の一日分の給与=1ドラグマ。1オロボスで約1,500円~3,000円といったところか。これだとヒツジ(15,000円~30,000円)が異様に安いようにも思われるけれど。インフレとかあったのかしらん。
ドラクマという名前は「つかむ」という意味の動詞「ドゥラットー(δράττω)」に由来している。これはもともとドラクマが手のひらいっぱいの量の金属魂にあたる6オボロイに相当したからである。オボロイは紀元前11世紀以降使われていた通貨単位である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%9E
カローン(Χάρων)は冥府ハーデースの河の渡し守をしている老人。古代ギリシア人も日本人と同様に、あの世とこの世を隔てる三途の川のようなものがあると考えていた。カローンはぼろをまとった長いひげをはやした老人で想像され、渡し賃として一オロボス(古代ギリシアの貨幣)を要求した。そのため、古代ギリシアでは死者の口の中に一オロボス銅貨を入れて埋葬する風習があった。日本でも、三途の川を渡る際には一文銭が必要になるとされていたので、同様のものであろう。カローンは船を漕がない。漕ぐのは死者本人で、カローンは船の舳先で方角だけを操った。