あなたの望む政策を3つだけ挙げてください

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モノゴトは、なんでも3つまでにまとめるのがよいそうだ。ヒトは、3つ以上のことをいっぺんに考えるのが苦手なんだからだそうだ。とくに政策というものは、これもやります、あれもやりますといろいろ手を広げすぎると、賛同して集まったヒトビトの思惑の食い違いが甚だしくなるばかりか、「コレを立てればアレが立たず」と、それぞれの政策の整合性が失われ、結局失敗する。あれ、なにか今の民○党っぽいですね。

それはともかく。

つまり、有権者に訴えかける政策は、3つまでにまとめるとよさそう、ということ。じゃぁ、その3つ、何にしましょう?

自分ならこうするかな。

  1. 国家主導による電子マネーとマイクロペイメントの整備
  2. 消費税への一元化
  3. ベーシックインカムの導入

まず、国民総背番号制にして、国民全員にそれに紐付けた電子マネー口座を開設する。電子マネー口座間の送金は消費税10%が課税されるだけで、手数料などは一切かからない。また、Web決済も整備して、1,000円未満の支払いを簡便にする。ちなみに10円までの支払いには税金すらかからない*1ので、「払えない詐欺」*2は撲滅できる。

税金は、ほとんどすべてを消費税に一元化する。酒税やたばこ税、不動産や自動車関係などの一部税金は残るとしても、電子マネーが動くごとに10%、これだけが原則。現金はすぐには廃止しないが、電子マネーへの換金率を年1%ずつ減価させて、早晩消滅させる。法人税も徐々になくしていくが、納税は「紙幣円」ではなく「電子円」でのみ受け付ける。

実は、現行の消費税は徴税漏れが結構あるし、消費者から徴収しても一定基準以内ならば税務署に納めなくてもいい*3。あらゆるマネーのやり取りに確実に10%税金をかけられれば、おそらくそんなに「増税」しなくても、かなりの税収アップが見込める。というか、むしろ税金は安くなる。

そして、最後に複雑化した社会保障を一度解体して、基礎部分にベーシックインカムを据える。障害給付など、必要に応じてその上に保障を加えることもあるが、失業保険や生活保護などベーシックインカムで代用できるものは廃止する。最低賃金制度も外国人向け以外には撤廃して、食べるためにいやいや働いていたヒトには自由に、クリエイティブな生活を謳歌していただく。

そもそもベーシックインカムは消費税中心の税制と相性がよい。消費税は逆進的であると言われることも多いけれど、ベーシックインカムが給付されるのであればそれは問題にならない。なぜなら、実質的に消費税を還付しているといえるから。たとえば、月30万円の生活費のうち10万円を必ず必要な最低生活費と認定し、それを非課税にしたいのであれば、ベーシックインカムと一緒に1万円を還付すれば、基本生活費10万円に消費税はかからない計算になる。なにも野菜だけ3%、おコメは5%と複数税率を用いる必要はない。ただし、政府はベーシックインカムの給付水準と物価を丁寧にコントロールしていく義務を課されるだろうけれども。

望むのはシンプルさ。複雑さは悪知恵の味方で、まっとうに生きようと願う市民の敵。