典型雇用

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典型雇用とは、「フルタイム労働」かつ「期間に定めのない」という二つの特徴を兼ね備えた雇用形態。

モデル アングロサクソンモデル 大陸欧州モデル 日本モデル
雇用期間 長期雇用 長期雇用 長期雇用
雇用形態 フルタイム労働 フルタイム労働 フルタイム労働
雇用保障 緩やかな雇用保障 強い雇用保障 強い雇用保障
雇用保障の方法 使用者との個別契約(任意契約) 労働法・労働協約 慣習・判例 → 労働法*1
流動性 高い流動性 低い流動性 低い流動性
キャリアシステム - 公的な職業訓練として外部化 個々の会社組織へ内部化
労使関係 使用者と被用者は本質的に対等な関係である 使用者と被用者は本質的に従属関係である 使用者と被用者は本質的に従属関係である

(アングロサクソンモデル)使用者と被用者は本質的に対等な関係である

→ 典型雇用 ≒ 労働市場で最も標準的な雇用形態(が、今日ではたまたま「フルタイム労働」かつ「期間に定めのない」雇用形態である)

(大陸欧州・日本モデル)使用者と被用者は本質的に従属関係である

→ 典型雇用 ≒ 「あるべき」雇用形態(規範的な意味を帯びる)
→ 非典型雇用 ≒ 「ありうべからざる」非正統的な雇用形態

*2

*1:2003年 労働基準法改正、2007年 労働契約法制定

*2:典型雇用の特性の分類、鈴木宏昌[1999]などをもとに作成。昔のはてなダイアリーからサルベージ