ベーシックインカムについて
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ベーシックインカムに反対する人は、
- 世の中には「救われるべき人」と「救うべきではない人」がいて、
- 自分もしくはほかの誰かにその区別ができる
と信じている(または、暗黙に前提している)。僕はそうは思わない。
確かに、余裕のある人間を救う必要はないかもしれない。けれども、一瞬にして社会的・社会的地位を失うことがなにも珍しいことではないように、「救われるべき人」と「救うべきではない人」の境界線は常に曖昧だ。また、昨今の生活保護にまつわる不正でもわかるように、誰に給付して・誰に給付すべきでないかを峻別するのは非常に難しいことだし、コストもかかる。そのようなことにコストをかけるぐらいならば、そのまま福祉に回した方がいい。
- 「救われるべき人」と「救うべきではない人」の区別をつけることはほとんど不可能であるし、
- 人はみな「救われるべき人」である*1
と考えれば、ベーシックインカムへの賛同は至極当然のことのように思える。無論、実装方法については検討すべきことが山積している。けれど、ベーシックインカムの是非そのものに反対するのならば、最初の2点について、現状の枠内での改善方法を提示すべきだと思う*2。
最近、この両エントリーが注目を集めているようだけれど、自分の期待に応えてくれる反論ではなかった。