“やらなきゃいけないこと”と“やるべきこと”
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仕事について - だるろぐ でいう“やるべきこと”って誤解されそうだな。と、朝風呂しながら思った。
個人的には“やるべきこと”と“やらなきゃいけないこと”は微妙に違う。
職務上遂行しなければいけない業務は“やらなきゃいけないこと”だけど、“やるべきこと”ではない。
家に帰ってプログラミングの勉強やネタ探しをするのは“やらなきゃいけないこと”ではなくて、“やるべきこと”だ。
“やるべきこと”も“やらなきゃいけないこと”も、「義務」であることでは共通している。でも、“やるべきこと”の“べし”には、推量・意思・当然・適当・可能・命令の6つの意味がある(古典の時間に習ったよね!)ように、単なる「義務」という感じではない。
言ってみれば、
- “やらなきゃいけないこと”=(誰かに課された、命令寄りの)後ろ向きな「義務」
- “やるべきこと”=(自分が課した、自由寄りの)前向きな「義務」
とでも表現できるだろうか。
法律はだいたい「禁止」と「命令」でできているけれど、「禁止」は「否定の命令(~でない状態であれ)」なので、つまりはほとんど「命令」でできている。それで、「命令」からいろんな「義務」*1が定められているわけだけど、個人的な用法で言えば、それは“やらなきゃいけないこと”であって、“やるべきこと”ではない。
“やらなきゃいけないこと”の段階では人は奴隷に過ぎず、“やるべきこと”の段階になってはじめて自由人になれる。
「やらなきゃいけないなら、とことんやるべき」
このふたつはちょっと意味が違うと思うのだけど、ときどき、人間は“やらなきゃいけないこと”から「使命」(=“やるべきこと”)を見出して自分を奮い立たせたり、“やるべきこと”を“やらなきゃいけないこと”(=「命令」)と勘違いして過労死するまで仕事したりしてしまうみたい。
*1:やら「権利」