有権者は
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参政権を自分個人のみに属すると考えるべきではないのかもしれない。
たとえば、一定の年齢に達しないヒトには参政権が与えられておらず、自らの将来の運命をほかの有権者に託すしかない。彼らの意見は誰が代弁してくれるのだろう? 本来ならば、有権者はそのヒトたちの立場も考慮して投票を行うべきだろう。
有権者が誤った判断を行えば、その結果は有権者自身に返ってくる。ただ、ある程度の期間を置かなければ結果が見えない場合、その報いを受けるのは次の世代。実際に投票を行ったヒトたち自身は、何も痛みを感じない。これは少し問題だ。次の世代は、前の世代の尻拭いをするところからはじめなければならなくなる。とくに先行する世代に対して倫理や道徳を期待できない場合には、深刻な問題となる。あらゆる政治的問題が先送りされてしまうだろう。であれば、なんらかのインセンティブを与えて、現世代の有権者と将来世代の有権者間で利害を共有させるしかないのだが……
どのようにして世代を超えた利害を考えるように有権者を動機付ければ良いのだろうか。