ローマは常に征服した民を自分たちのなかに取り込んでは仲間とした

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ロムルスは、この勝負(サビーニ族との戦い)に勝って敵を打ち倒したならば、その甲冑をば、自ら参じてユピテルに奉納すべしと祈り、そして勝手彼(カエニナの領主アクロン)をば打ち倒した後、部隊同士の戦いとなって敵を追い散らし、その都市を占領した。しかし捕虜となった者たちには危害を加えず、各自家を取り壊して我らに従って参れと命じた。そしてローマに着くと、対等の権利を彼らに与えて市民となるようにした。

ローマが増大することに、これほど貢献したことはない。

以後ローマは常に、征服した民を自分たちのなかに取り込んでは仲間としたのであった。

プルタルコス『英雄伝』 テセウスロムルス