パソコンの動作が重いという人に試してほしいたった一つのこと
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「うちのパソコンが遅くてかなわない、なんとかして!」と電話で頼まれることが多い。このお盆休みも、妹がPCを直せというので出張修理してきたばかりだ。けれど、「PCの動作が遅い」といっても原因はピンからキリ。たとえば、思いつくだけでもざっと以下のような理由が挙げられるだろう。
- ディスクが断片化している(→ デフラグしろ)
- ディスクの空き容量が少ない(→ 不要なソフトをアンインストールしろ)
- ディスクが壊れかけている (→ SSDへの買い替えがオススメ)
- 常駐ソフトが多いなどの理由でメモリが足りない (→ 常駐を解除しろ)
- コンピューターウィルスに感染している (→ 頑張って駆除しろ、セキュリティソフト買え)
しかし、こういった原因を特定して解決するには、PCに関する知識が多少必要で、まったくの初心者には難しい。しかし、初心者にもできる対策が一つだけある。簡単だ。毎日1回はPCを起動しましょう。これだけでいい。
電話で相談してくる人って、大抵の場合、びっくりするほどPCの利用頻度が低い。使用頻度が低いと、ソフトウェアのアップデートが溜まる。すると、いざ必要になり使おうと思っても、アップデート作業でディスクアクセスが集中し、応答性が著しく低下してしまう。使わない、なので遅くなる、だから使わない、なので遅くなる……というスパイラルに陥っている人が、案外多いのだ。
そのため、利用頻度を上げてあげるだけでも結構動作速度が改善される、というわけ。最近は自前で自動アップデート機能をもつアプリケーションが増えてきたが、残念ながらそのすべてが「賢い」わけではない。久しぶりにPCに電源を入れるやいなや、そいつらが一斉に働き出すのだからPCだって悲鳴を上げたくもなる。
なお、「毎日使ってるのに遅い!」という人は、だいたい使い方が悪い。要らないソフトはインストールしない、使わない。コレが基本。「Windowsはクソだ!」という人は多いけど、使っていて動作が重くなる原因のほとんどは、OSではなく、ユーザーが追加でインストールするアプリケーションにある。調子にのってアプリやデータを詰め込みすぎないのが、長く快適に使うときのコツだ。あと、SSDオススメ。こんなに素敵なものがあるのだから、お金のある人は財力で問題を解決しましょう。
――というわけで、うちの妹にも「毎日PCの電源を入れたほうがいいよ」と言ってみたのだけど、「めんどくさい」と一蹴された。もうダメだ。