政治家と政党について
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個人としての意見なんか、よっぽどの信念がない限り、状況によってコロコロ変わるのが普通だ。けれど、組織としての意見というのは、個人よりも安定していると見なせる。なぜなら、構成員間で相互チェック機能が働くことが期待できるからだ*1。また、個人単位の裏切りは紛れやすいが、組織単位の裏切りはより困難であるので、個人の行動よりも組織の行動のほうが一般的に信用が置ける。
だから、有権者は政治家個人よりも、政党単位で信任する方がよい。
いかなる人格者でも、腐った組織では決して頭角を表せない。劣った人間でも、組織に入ればそれなりに矯められるし、驥尾に付して能力以上に働くことだって不可能ではない。個人の意見よりも、組織の理念の方がよっぽど重要だ。
ヒトは経験的にそのことをよく知っている。だから、取引相手を選ぶときは冷徹に個人より組織(会社)、小さな組織より大きな組織を優先するの。しかるに、意思を託す相手を選ぶときには、政党などよりも政治家個人の人格などという曖昧なものを基準にしてしまうのはどういうことなのだろう。