資本 #とは

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資本は、一国の富のうち生産に使用される部分にほかならず、労働を実行するのに必要な食糧、衣服、道具、原料、機械などから成っている。

――リカード『経済学および課税の原理』

経済学および課税の原理〈上巻〉 (岩波文庫)

経済学および課税の原理〈上巻〉 (岩波文庫)

資本とは、国富のうち再生産に役立たせるために充用される、あるいは充用を予定されている部分である。

――ラムジ『富の分配に関する一論』

資本とは……[われわれの欲求を直接満たすのではなく]他の有用物を獲得することに予定された特殊な種類の富である。

――トレンズ『富の生産に関する一論』

資本とは、……新しい生産の手段としての……生産物である。

――シーニア『経済学の根本原理』

資金が物質的生産に用いられるとき、それは資本という名前になる。

――シュトルヒ『経済学講義』

資本とは、生産された富のうち、再生産に予定された部分である。

――ロッシ『経済学教程――一九三六~三七年』

資本と、富のほかの部分との間には何の違いもない。ただそれがどのように使用されるかによって、ある物が資本となる。すなわち、生産行為において原料として、道具として、給養品として使用される場合にそれは資本となる。

――シェルビュリエ『富か貧困か』

生産過程の諸要素をそのもっとも一般的な形態に還元するなら、それは土地と資本と労働である。

――ミル『経済学原理』

経済学原理 上 (岩波文庫 白 107-2)

経済学原理 上 (岩波文庫 白 107-2)

資本とは、教会や国家と同じく、あるいは、他人から金をだまし取っておいて彼らをむしろその手を覆い隠そうとする連中によって発明されたその他一切の一般的名称と同じく、一種の神秘語である。

――ホジスキン『労働擁護論』

社会にとって資本と生産物との相違は存在しない。この相違は完全に主観的なものであって、諸個人にもとづいている。

――プルードン

われわれは原料を、我々自信の(!)勤勉と結合させてそれを生産物に仕上げる目的で手に入れるのだが、そのような原料は資本と呼ばれる。そして、労働がなされ、価値が作り出された後では、それは生産物と呼ばれる。このように、同じ物品であっても、ある者にとっては生産物であり、別の者にとっては資本であるかもしれない。皮革は製革工の生産物であり、靴屋の資本である

――ウェーランド『経済学綱要』

資本とは……交換価値を有しているすべての物品のことである。

――ケアリ『経済学原理』

資本とは一個の商業的観念である。

――シスモンディ『経済学研究』

資本。これは一国のストックのうち、富の生産と分配において利潤を目的として維持ないし使用される部分である。

――マルサス『経済学の諸定義』

経済学における諸定義 (岩波文庫)

経済学における諸定義 (岩波文庫)

資本とは、富のうち、一般に利潤の獲得を目的として生産に使用される部分である。

――チャーマーズ『経済学について』

こうして労働過程は、対象化された労働が生きた労働を手段として自己増殖する過程として現れる。そこでは、資本が労働者を使用するのであって、そう同社が資本を使用するのではない。そして、単なる物が労働者を使用し、したがって、資本家のうちに自我を、自らの意識と自らの意志とを持つのであり、それが資本なのである

――マルクス『資本論草稿』

資本(しほん、英: Capital)とは、事業活動などの元手のことである。また、近代経済学における生産三要素のひとつ、マルクス経済学においては自己増殖する価値の運動体のこと、あるいは会計学や法学における用語である。

――『資本 - Wikipedia