『記号論理学: 一般化と記号化』

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人類学者エドガー・アバクロンビーは、とある島を訪れた。この島には、騎士悪漢がいる。騎士は常に本当のことを言い、悪漢は常に嘘をつく。

問題 1.1(古典的問題)

ある日、アバクロンビーは三人の住人 A、B、および C に出会った。アバクロンビーは A に「あなたは騎士か、それとも悪漢か」と尋ねた。しかし、A の答えは不明瞭だったので、アバクロンビーは A がなんと答えたのかわからなかった。そこで、アバクロンビーは B に「A はなんと答えたのか」と尋ねた。B は「自分は悪漢だと A は答えた」と言った。そのとき、C が声を荒げて「B の答えを信じるな! それは嘘だ!」と言った。

さて、 C は騎士か、それとも悪漢か?

もし C が騎士ならば――

B は嘘をついているので悪漢になる。B が嘘をついているならば、「自分は悪漢だと A は答えた」は偽なので、A は騎士だ。

もし C が悪漢ならば――

B の言うことは本当なので、「自分は悪漢だと A は答えた」は真。つまり、A は悪漢。B は騎士ということになる。

――あれれ?

よくわからなくなったので、そこで答えをみた。――くっそ、ヤラレタ! と思った。ヒントは「悪漢は自分のことを悪漢だというか?」 あぁ、もう、自分の頭悪くて嫌んなっちゃう!!

この本は通勤時に読まず、家でゆっくり読む本にしよう。

記号論理学: 一般化と記号化

記号論理学: 一般化と記号化

  • 作者: 高橋昌一郎,Raymond Smullyan,川辺治之
  • 出版社/メーカー: 丸善出版
  • 発売日: 2013/01/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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追記

問題 1.2

この問題では、アバクロンビーは A に「騎士かどうか」は尋ねなかった。なぜなら、あらかじめ A がなんと答えるかわかっていたからである*1。(そこで、)そうではなく、A に「三人の中に悪漢は何人いるか」と尋ねた。前問と同様に A の答えは不明瞭だったので、アバクロンビーは B に「A はなんと答えたのか」と尋ねた。すると、 B は「三人の中に悪漢は二人だけだと A は答えた」と言った。前問と同じく、そこで C は「B が嘘をついている」と主張した。

さて、C は騎士かどうか決定することができるか?

わかんなかった /(^o^)\

答えの欄をほんのチラッと覗いて、「B と C は仲間ではない」というヒントを得たので、それを使って考えてみた。

この島では、みんな自分のことを「騎士だ」と主張するはず。これはさっきの問題の答えだ。

つまり、A は自分を悪漢に数えないはず。

すると、「三人の中に悪漢は二人だけだと A は答えた」は実質的に「A は自分を騎士、B と C を悪漢だと答えた」に等しい。

――これはありえない。「B と C は仲間ではない」のだから。

つまり、「三人の中に悪漢は二人だけだと A は答え」ておらず、B は嘘つき(悪漢)だ。つまり、C は騎士。

わかった \(^o^)/

追記2

問題 1.3 でほんとに自分のアホさが嫌になった orz

*1:「騎士です」と答えるだろう