許可、認可、届出

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これに「特許」も加えた分類って結構難しいと思った。

以下は間違ってるかもしれないけど――

許可

  • 公益上の理由から制限されている自由を回復すること(もちろん、無制限にではない)。
  • 監督官庁に裁量が認められる(裁量行為)ので、要件を満たしていても認容されるとは限らない。
  • 原則禁止の解除であるため認容を受けずに行うと罰を受けるが、法的効力はある(未許可営業だからといって、請求がチャラになるなんてことはなく、法的には契約が有効)。

認可

  • もとからある自由に対して、法律上の効力を認めること。
  • 一定の条件を満たしていれば、自動的に認容される(覊束行為)。
  • 認容を受けずに行っても罰則はない(許可の側面をもつ場合はその限りではない)が、法的効力はない(不認可ならば、法的には無効)。

特許

  • 国民が本来有してない権利や地位を特別に認めること。
  • 裁量行為なので、要件を満たしていても認容されるとは限らない。一般的に、裁量の範囲は“許可”よりも広い。
  • 出願が必要で、認容されなければそもそも権利がない。

届出

  • 法律で監督官庁への通知が義務付けられた行為を行うときに、それを通知すること。
  • 監督官庁に通知された時点で成立するので、認容の概念はない。

条文で“認可”と書かれていても“許可”の側面をもつと解釈されることもあるし、その逆もある。“登録”が“許可”と“届出”の間のものとして扱われることもある……っぽい。ちゃんと統一してくれていればいいのに。