『古典で読み解く現代経済』

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もとがセミナー向けだからだろうか、すらすら読める。あっという間に全部読み終えてしまった。本書で挙げられているのは以下の著作。

これだけの著作を「読んだ気になれる」のだからお得な本ですね。とはいえ、古典はすべて通読することで自分の自信になる部分もあるから、「読んだ気」で終わらせるのも勿体無いと思うけど。

ちなみに、僕は『国富論』『資本論』『資本主義と自由』は読んだ。『一般理論』は気になったところを断片だけ、ハイエクは好きだったけど『個人主義と経済秩序』は読んだことがない。その立場で本書の内容が正しいかと言われると、まぁ、だいたいあってる気がするが、キャッチーな言葉を並べて焦点をぼかし、なんとなく分かったような、ちょっと頭良くなったような気分にさせられる所があって、そこは気になるというのが正直な感想。

ただ、正しいけどつまらなくて、誰にも振り返られない本と、多少間違いは含んでいても楽しくて、読んだ人にインスピレーションを与えられる本を比べれば、後者のほうが断然いいと思う。そう、新書ならね。