格差について

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格差自体は悪いことじゃない。ヒトがヒトに頼ろうとし、また、ヒトが直接触れ合えるヒトが限られている以上、効率的につながろうと思えばそのネットワークはハブ化するし、ハブになれるヒトはヒエラルキーで上位を占める。格差を無くしたいのならば、簡単、みんな一匹狼になればいい。でも、みんなそんなのイヤでしょう? つまり、みんな基本的に格差を作るのが大好きなのだ。

仮に格差が経済的なものを指す時でさえも、たいていの場合大した問題にはならない。アタマを柔らかくしましょう。みんな居酒屋で言うじゃない、「カネだけが価値じゃない」って。そう、カネだけが価値じゃないでしょう? お金がなくたって幸せになれるじゃないか。実際、わしは幸せだ。

ただ、問題はある。

  1. ヒトが食べていくには低すぎる所得をもつとき(死んでしまう)
  2. ヒトが食べるだけには高すぎる所得を持つので、それを社会的な権力へ転換しようとたくらむとき(カネだけが価値になる!)

前者はベーシックインカムで救える。ただ、後者*1を防ぐ手段は心もとない。法律? 行政命令? 民主主義? どれもカネで買われればおしまいだ。

ビル・ゲイツみたいに昼飯にハンバーガーを食って満足してくれる富豪ばかりならば何の心配もいらないのだけど、みんなにそれに期待することはできない。